{"created":"2023-05-15T15:23:26.322580+00:00","id":10253,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"8052d38a-174e-456d-a48d-9e964d002e32"},"_deposit":{"created_by":15,"id":"10253","owners":[15],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"10253"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00010253","sets":["94:429:431:432:502"]},"author_link":["17539"],"item_113_biblio_info_9":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1992","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"98","bibliographicPageStart":"1"}]},"item_113_date_35":{"attribute_name":"作成日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2011-10-21","subitem_date_issued_type":"Created"}]},"item_113_description_23":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"哺乳類の脳下垂体前葉のプロラクチン(PRL)産生細胞と成長ホルモン(GH)産生細胞は、それぞれが産生するホルモンの化学構造の類似性、細胞の組織化学的性質の類似性および両方のホルモンを含んだ細胞の存在などから、両細胞の密接な関係が想定されている。また、成長をおえた老齢期の哺乳類では、血中PRL濃度が増加することが知られ、加齢に伴うPRL産生細胞とGH産生細胞との形態的、機能的変化についても関心が寄せられている。最近、脳や視床下部などの上位中枢や抹消の標的器官に存在する種々の生理活性物質が、脳下垂体ホルモンの合成・放出だけでなく、ホルモン産生細胞の増殖促進・抑制に関与することもわかってきた。本研究は、こうしたPRL産生細胞とGH産生細胞の関係を明らかにするため、ラットを用いて、先ず、個体レベルで動物の加齢に伴う血中PRL濃度、PRL産生細胞とGH産生細胞の数、および細胞の微細構造の検討を行った。次に、個体レベルの研究で得られた加齢に伴うホルモン産生細胞数の増減が、それぞれの産生細胞の増殖能力の変化の結果なのか、あるいはGH産生細胞からPRL産生細胞へと表現型の転換による結果なのかを知るために、脳下垂体前葉細胞の初代培養細胞を用いたin vitro系で、各種生理活性物質に対するPRL産生細胞とGH産生細胞の細胞増殖応答の差を利用して検討を行った。\nI. 個体レベルの研究 3-32カ月齢のウィスク一系の雌雄のラットを用い、各齢の血中PRL濃度をRIA法で測定し、また、脳下垂体前葉細胞の電子顕微鏡観察から、粗面小胞体やゴルジ装置の発達程度と分泌顆粒の形状や大きさにより、PRL産生細胞は3タイプに、GH産生細胞は2タイプの分類し、加齢に伴う各タイプの細胞の増減や雌雄差を調べて、形態学的にPRL産生細胞とGH産生細胞の機能状態の知見を得た。\n老齢(24カ月齢以上)になると、若齢(14カ月齢未満)や中年齢(14カ月齢以上24カ月齢未満)に比べ、非常に高い血中PRL濃度を示す個体があらわれた。若齢や中年齢でPRL濃度の高い個体のPRL産生細胞には機能亢進像が観察された。一方、老齢で血中PRL濃度の高い個体の細胞の形態的機能像は、若齢や中年齢に比べ衰えていたが、PRL産生細胞数は増加していた。このことから、中年齢期と老齢期を境として、PRL産生細胞が機能面で変化を起こしていると考えられる。各個体の脳下垂体前葉内のGH産生細胞とPRL産生細胞の占有率の問には負の相関関係が認められ、また、加齢に伴い脳下垂体前葉のホルモン産生細胞数が全休的にいずれも増加する中で、PRL産生細胞の占有率は増加し、GH産生細胞の占有率は減少することから、老齢ラットでは、脳下垂体内のPRL産生細胞数は大幅に増加し、GH産生細胞数は増減がないか、僅かながら減少していると思われる。\nII. 培養細胞を用いた研究 まず、脳下垂体前葉からPRL産生細胞およびGH産生細胞を単離する方法と単離した細胞を培養する方法を確立した。次に、培養液中に種々の生理活性物質━エストロジェン(E2)、成長ホルモン放出因子(GRF)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、ソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、脳下垂体前葉のS-100タンパク━や細胞分裂抑制物質、抗エストロジェンなどを添加し、PRL産生細胞とGH産生細胞に対する増殖効果の有無を、細胞数の増減により調べた。PRL産生細胞はE2添加により無添加以上の細胞増殖はみられなかった。しかし、抗エストロジェンの添加により、増殖抑制効果がおこることと、LHRHによる増殖促進効果を増強することから、培地中の牛胎仔血清(FBS)に含まれる程度の濃度で充分に細胞増殖の賦活的役割を果たしていると思われる。LHRHはE2の存在下で、PRL産生細胞に対し濃度依存的に増殖促進効果を示した。一方、GRFは細胞分裂抑制物質と同様に、PRL産生細胞のE2とLHRHによる増殖を抑制した。GH産生細胞に封しては、GRFのみが増殖促進効果を示した。このように、E2、LHRH、GRFの細胞増殖促進あるいは抑制作用は、それぞれの細胞に対して特異的に働くことがわかった。ソマトスタチン、TRHおよびS-100タンパクは、PRL産生細胞とGH産生細胞に対して増殖促進も抑制効果も示さなかった。\n以上の結果から、老齢になると脳下垂体前葉のPRL産生細胞数は増加し、GH産生細胞数は増減しないか、あるいは若干減少する現象は、脳下垂体前葉の全ホルモン産生細胞数が増加することからみて、GH産生細胞がPRL産生細胞に転換したとは考えにくい。培養細胞を用いたin vitroの実験で得られた結果をin vivoの系にあてはめてみると、視床下部や脳下垂体に存在する各種ホルモンのレベルは加齢に伴い変化し、成長が止まり生殖機能の低下した老齢では、生殖腺ホルモンの減少によるLHRHの増加により、PRL産生細胞の増殖は促進され、一方、GRFやGHの減少によりGH産生細胞の増殖は抑制され、その結果がPRL産生細胞数およびGH産生細胞数の変化となったと思われる。また、in vivoの系でみられる血中PRL濃度およびpRL産生細胞数の雌雄差は、卵巣エストロジェンの有無による。このことから、ラットの視床下部や脳下垂体中に存在している生理活性物質は、単に標的細胞のホルモン産生や放出だけではなく、標的細胞数の調節の面でも恒常性の維持に関与していることが示唆される。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_113_description_25":{"attribute_name":"注記","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"主指導教官 : 能村哲郎 教授","subitem_description_type":"Other"}]},"item_113_description_33":{"attribute_name":"資源タイプ","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"text","subitem_description_type":"Other"}]},"item_113_description_34":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_113_record_name_8":{"attribute_name":"書誌","attribute_value_mlt":[{"subitem_record_name":"博士論文(埼玉大学大学院理工学研究科(博士後期課程))"}]},"item_113_text_3":{"attribute_name":"著者 ローマ字","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"SHINKAI, 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