@misc{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00010270, author = {中谷, 直司}, month = {}, note = {vi, 106p, 大規模集積回路(LSI)レイアウト設計において計算機支援設計(CAD) システムによる支援は必須となっており、現状においてもCADシステムによる自動化がなされている。しかし、今だ多くの課題が残されており今後の研究・開発が望まれている。そこで本研究では、解決すべき課題のーつとして知られる、配置手法における配置対象の形状自由度を向上させる新しい配置手法の提案を行っている。 また、近年注目される最適化手法の一つである、遺伝的アルゴリズム(GA) の配置手法への応用を研究している。それに伴い遺伝的アルゴリズムよりも高速な探索手法として、ウイルスによる急速な進化が特徴的な、ウイルス進化論に基づく新しい進化型アルゴリズムを提案している。 第1章では本研究の社会的背景と本研究の目的について述べている。また、各章の概要も示している。 第2章では本研究の対象であるLSIレイアウト設計の現状について各種設計方式の違いや設計段階の分類について述べている。またその中で、本論文において提案する"任意形状ブロックの配置手法"の位置付けについても触れた。 第3章では基本的な配置問題を対象に遺伝的アルゴリズムを用いた配置手法の提案と、計算機実験の結果について述べている。 GAを用いた従来手法においては探索効率の低下や、探索がランダムサーチ的な振る舞いをするようになるという問題があったが、本研究では情報に否定情報あるいは冗長性を持たせることにより、探索効率の低下を回避し、ランダムサーチ的な振る舞いを抑制して、最適解を得ることが可能な新しいコーディング法を提案している。否定情報を持たせたコーディング法の場合は配置不能な解の生成こそは抑制可能だが、実用に足る結果を得ることはできなかったが、情報に冗長性を持たせたコーディング法の場合は、従来手法の問題点であった配置不能な解の生成と、ランダムサーチ的な振る舞いを共に抑制することにより、従来よりも優れた探索結果を得ることが可能なことが計算機実験により確認されている。 第4章では任意形状を持つ要素を対象とした配置手法の提案と、計算機実験の結果について述べている。提案手法は形状に応じた評価値を定義し、その値を用いることで従来手法では難しかった凹部を含む要素の配置や、配置領域を制限しての配置を可能にするものである。 また組立式配置手法でありながら、配置順序に遺伝的アルゴリズムによる制御を用いることで、組立式手法に共通する欠点を回避可能なことが計算機実験により確認されている。 第5章ではウイルス進化論に基づく新しい進化型アルゴリズムを提案している。このアルゴリズムではウイノレスを遺伝子を運ぶ生物器官のーっと捉え、ウイルスの感染による遺伝子操作を、GAと組み合わせて探索能力の向上を目的とするものではなく、唯一の探索操作とした点が、 GAや従来のウイルス進化論に基づく手法とは大きく異なっている。また、ウイルスの感染により集団全体へ遺伝子断片を急速に拡散可能であり、また遺伝子操作の処理の軽さから、GAに比べ計算時間が短かく、収束も速く、また、最適解を得る確率も高いということが計算機実験により確認されている。 第6章では、前の章で提案したウイルス進化型アルゴリズムの基本的な配置問題への適用と、ウェハ一規模集積回路(WSI)の再構成問題への適用を行っている。その結果、これらの応用問題においても、ウイルス進化型アルゴリズムは遺伝的アルゴリズムに比べ、計算時間が短かく、収束も速く、また、最適解を得る確率も高いということが確認されている。 最後に、第7章では本研究の総括と今後の展望を述べている。 以上のように本研究は、新たなLSIレイアワト設計手法の開発を目的とし、配置対象の形状自由度を向上させる新しい配置手法の提案、遺伝的アルゴリズムの配置手法への応用、さらには新しい進化型アルゴリズムの提案を行ったものである。これらの成果はLSIレイアウト設計環境を向上させると共に、進化型アルゴリズムの可能性を広げるものになると期待される。, 主指導教官 : 前川仁, text, application/pdf}, title = {集積回路の高密度レイアウト設計手法に関する研究}, year = {1999}, yomi = {ナカヤ, ナオシ} }