@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00013094, author = {田中, 勝}, issue = {2}, journal = {電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理}, month = {}, note = {http://search.ieice.org/index.html | http://search.ieice.org/index.html, 本論文では,非加法的エントロピーであるTsallisエントロピーの平衡分布に2次までの q-モーメントの存在を要求したときに得られる確率分布について考察する.この確率分布は一つのパラメータ q と平均と分散を指定することにより特定の確率分布を表すようになる.例えば,q=1 のときは通常の正規分布を表し,q=2 のときはCauchy分布を表す.ただし,q=2 のCauchy分布の場合は2次のモーメントは存在しないので,形式的に確率分布関数の中に現れるパラメータ σ2 は単にスケールファクタと解釈する.特に q=1+(2/n+1) のときは't-分布'が得られるが,この場合も2次モーメントが存在しない場合には,確率密度関数の中に現れるパラメータ σ2 をスケールファクタとして解釈する.また,q=∞の場合には標準偏差の2倍(2σ)の幅をもつ一様分布が得られる.すなわち,ここで考察する確率密度関数は,サポートがコンパクトな一様分布からサポートが非コンパクトな正規分布を経て,'t-分布'やCauchy分布を経由して非コンパクトなサポートをもつ一様分布(完全に平たんな分布)までを,パラメータ q を通じて滑らかに結ぶことのできる確率密度関数である.ここでは,この確率密度関数を q-正規分布と呼ぶ.q- 正規分布と,従来知られている正規分布を含む確率分布族との最も重要な違いは,通常の正規分布を含む確率分布族では,正規分布のみが情報量すなわち Boltzmann-Shannonエントロピーを最大化するものとして明確なエントロピーとの関係が付けられるのに対して,q-正規分布では,パラメータ q により決定されるすべての確率分布は,必ずその q の値に応じたエントロピー(Tsallisエントロピー)をただ一つもっており,その対応するエントロピーを最大化するという例外のない明確な情報量との関係をもつことである.このような q-正規分布による期待値には,通常の期待値のほかに,エスコート分布による期待値の2通りの期待値が考えられる.それぞれについてモーメントを得るための一般的な公式も与える.また,q-正規分布は q について滑らかなので,正規分布の周りで展開することができる.つまり,他の確率密度関数を正規分布を用いて近似することができる.このことについても併せて考察する.更に,q-正規分布 pq(x:μ,σ) は,エスコート分布を介して,他の q-正規分布 p1/2-q(x:μ,((3-q/5-3q)σ)1/2) と双対な関係をもつことも示す., copyright(c)2002 IEICE許諾番号:08RB0010, text, application/pdf}, pages = {161--173}, title = {q-正規分布族に関する考察}, volume = {J85-D2}, year = {2002}, yomi = {タナカ, マサル} }