@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00017169, author = {藤井, 美智子}, journal = {日本アジア研究 : 埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要, Journal of Japanese & Asian Studies}, month = {}, note = {近年のアクセント研究では,英語習熟者の増加にともない,「―LLH」という音節構造を有する外来語において,原語本来のアクセント規則と,日本語の標準語アクセント規則との間でズレが生じ,それがアクセントの「ゆれ」を生む要因につながるのではないかと考えられている(窪薗 2006,竹村 2008)。また,窪薗(2006) では,語末構造が「―HL」型または「―HH」型の語において,ラテン語アクセント規則と日本語の標準語アクセント規則との間で同じアクセント型が産出されることから,いずれの言語においてもアクセントにゆれが生じにくく,非常に安定したアクセント型を示すと述べている。  しかし,アクセントのゆれの要因を,聞こえ度の階層の影響と主張する田中真一(2008)は,アクセントのゆれが産出されやすい語末の音節構造として「―HL」型を指摘した。そして,語末から数えて2つ目の拍を含む音節(以下,語末前音節と呼ぶ)に聞こえ度の低い促音が挿入されていると,自立した音節として認識されにくいため,アクセントの位置にズレが生じやすいと述べている。  このように,外来語で見られるアクセントのゆれには,英語学習によるラテン語アクセント規則の影響と,促音の聞こえ度の低さによる影響があげられ,両者では異なる語末構造が指摘されている。  そこで,学部4年次に『新明解日本語アクセント辞典』(三省堂,2009)に記載されている外来語のうち,アクセントのゆれが見られる4拍語の音節構造を調べた。その結果,語末前音節に促音挿入がある4拍語は,アクセントのゆれが生じやすく,さらに語末母音が/u/の4拍語は「―4」型が産出されやすいということがわかった。  これにより,アクセントのゆれが生じる要因として,田中(2008)が指摘する促音の聞こえ度の低さとの関わりが有効であると考えられる。  そこで,アクセントのゆれが生じる要因として,聞こえ度の低い促音の語末前挿入と音節内の母音の聞こえ度に焦点を絞り,4拍語を対象に有意味語による予備調査と無意味語による検証実験を行った。その結果,アクセントのゆれが産出される新たな要因として,語頭母音の聞こえのあいまい性が確認された。, text, application/pdf}, pages = {51--71}, title = {4拍の外来語に見られるアクセントのゆれ : 聞こえ度の階層から見た一分析}, volume = {10}, year = {2013}, yomi = {フジイ, ミチコ} }