@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00017298, author = {齊藤, 享治}, issue = {1}, journal = {埼玉大学紀要. 教育学部. 人文・社会科学}, month = {}, note = {太平洋西縁の変動帯には、数多くの扇状地が分布する。面積2k以上の扇状地をもつ河川は、日本に490(斉藤、1982)、台湾に71(斉藤、1989a)、フィリピンに129ある(斉藤,1994)。これらの地域が一口に変動帯といっても、扇状地の形成条件は異なっている。気候条件に関しては、熱帯では、化学的風化作用が盛んなため、扇状地をつくる粗粒物質の供給が少なく、扇状地形成に一般に不利と考えられている.この点について、斉藤(1995)は、日本・台湾・フィリピンの集水域面積100k以上の流域を対象として,4因子(集水域面積・起伏比・気温・降水量)の現成扇状地の分布に対する関与の度合を量的に明らかにした。集水域面積については、大きすぎても扇状地形成には不利であるが(斉藤、1982)、そのような大きな集水域面積をもつ流域は少ないので、集水域面積は大きければ、扇状地の分布に有利と仮定して、気温の違いなどによる扇状地形成の有利・不利を、集水域面積の大きさに換算して評価した。対象地域全体の集水域面積の平均(対数変換した値なので正確には相乗平均であるが、単に平均と呼ぶ)が305kであったが.日本では気温が相対的に低いので、その効果は集水域面積の平均が410kにまで大きくなることに相当するのに対し、フィリピンの気温の高さは、集水域面積の平均が192kにまで小さくなることに相当する。集水域面積自体の平均の大きさも、日本、台湾、フィリピンでは,そもそも異なっている。日本で332k、台湾で290k、フィリピンで265kであり、集水域面積からみると、日本は扇状地形成に有利な地域となっている.これは、集水域面積100k以上の流域が対象なので、本州島のように、島の規模が大きければ、大きな集水域が多くなることが影響している。このように、扇状地の分布に対する、気候条件や集水域規模の関与の度合が定量的に把握されるようになった。それでは、同じ太平洋西縁の変動帯にあるが、亜寒帯の南千島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞諸島)の扇状地の形成条件はどのようになっているのであろうか。また、扇状地の規模や勾配についても、どのようになっているのであろうか。これら、亜寒帯の南千島における扇状地の形成条件と形態について、温帯や熱帯である口本・台湾・フィリピンのものと比較・検討することを日的とする。, text, application/pdf}, title = {南千島における扇状地の分布と形態}, volume = {47}, year = {1998}, yomi = {サイトウ, キョウジ} }