@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00017957, author = {陳, 湘奉}, issue = {1}, journal = {さいたま言語研究}, month = {}, note = {日中両言語において、「行く・来る」と“去・来”は空間的な移動を表す本動詞として対応し、それぞれ、あるものが基準点から「遠ざかる・近寄る」という移動行為を表す。つまり、本動詞としては、「行く・来る=去・来」という対訳の構図で捉えられ、対応関係を持つと言える。 一方、もともと空間移動を表わす動詞から派生した補助動詞として用いられる場合にも、日本語における「ていく・てくる」の意味用法、文法構造、表現形式と、極めて類似した機能を、中国語の“去・来”も持つ。しかし、完全に一致するわけではないため、中国人日本語学習者は母語の影響で、「ていく・てくる」の補助動詞としての用法についてよく理解できないことがよく見られる。 「行く・来る」は移動動詞の中で最も基本的な動詞であるだけに、「ていく・てくる」の補助動詞表現も日常生活で多用されているが、中国人日本語学習者には、理解できないために産出する誤用や、使えないために敬遠する非用の傾向もよく見られ、習得の難関とされている。 空間移動本動詞から派生した補助動詞としての用法には、空間用法より遥かに複雑な時間的アスペクト表現や心理的認知表現があり、これらの方が難しいと思われる。したがって、中国人日本語学習者によるに「ていく・てくる」の習得を助けるため、日中両言語の繋がりを見つけることが有効であり、日中対照分析を行う必要がある。 本研究では、まず、日本語の「ていく・てくる」を主な研究項目とし、どのような多様な用法が存在するかを明らかにする。その際には、先行研究における用法を参考にする。次に、中国語の“去・来”を対照項目とし、そうした用法に対応する中国語訳と対照しながら考察・分析を行う。そして、中国人日本語学習者の使用実態およびその原因と合わせて、その習得に対して効果的な提言を行う。, text, application/pdf}, pages = {59--72}, title = {「ていく・てくる」と“去・来”の日中対照研究<研究論文>}, year = {2017} }