@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00018965, author = {近藤, 久洋}, issue = {2}, journal = {埼玉大学紀要. 教養学部, Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts}, month = {Mar}, note = {第二次世界大戦以降、欧米諸国は国際開発援助分野で多国間主義を制度化してきた。こうした伝統的な多国間援助の制度は、「一国主義」の台頭、「多国間援助の二国間化」、「南南協力の多国間化」によって、危機に直面しているようである。 本稿では、湾岸諸国・中国という新興国が多国間援助にどのようにアプローチしているか、という問いについて議論する。湾岸ドナーは、文化的・宗教的に同質の集団であり、共通の援助規範を地域内で共有することが比較的容易であった。その結果、地域レベルで独自の多国間援助を制度化することができた。湾岸ドナーが制度化した「調整グループ」は DAC と同様の機能を果たしており、最近では、伝統的な多国間援助とも協調を深めつつある。新興超大国の中国は、独自の援助規範を持ち、グローバルなレベルで新たな多国間援助を制度化する卓越したパワーを有していた。伝統的な多国間援助システムに対しては、新興国に一層のスペースと発言権を要求する一方で、新たな多国間主義(AIIB・NDB・一帯一路)を創設することに成功し、伝統的な多国間主義に挑戦する大きな可能性を秘めている。 このように、国際開発援助の分野においては、多様な多国間援助が台頭する一方で、伝統的な多国間主義の相対化が進みつつある。, text, application/pdf}, pages = {51--72}, title = {新興国は多国間主義にいかにアプローチするのか : 新興国と新興多国間援助}, volume = {55}, year = {2020}, yomi = {コンドウ, ヒサヒロ} }