@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00019947, author = {川野, 靖子}, issue = {2}, journal = {埼玉大学紀要. 教養学部, Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts}, month = {Mar}, note = {本稿では、上代~中世の資料を対象として自動詞「満つ」及び他動詞「満つ(満たす)」の格体制を調査し、現代語の「満ちる」「満たす」とは異なる、以下の特徴を明らかにした。  ①現代語の「満ちる」は、事物主語文型(e.g., グラスに水が満ちる)でも空間主語文型(e.g.,グラスが水で満ちる)でも用いられる。これに対し、上代~中世の調査資料では、空間主語文型での自動詞「満つ」の使用がほとんど見られない。  ②現代語の「満たす」は、事物目的語文型(e.g., グラスに水を満たす)でも空間目的語文型(e.g., グラスを水で満たす)でも用いられる。これに対し、上代~中世の調査資料では、空間目的語文型の用例が見られず、加えて、少なくとも中世前期までは事物目的語文型の用例も少ない。すなわち、他動詞「満つ(満たす)」が「隙間なくいっぱいにする」という意味で使用されることが、そもそも少ない。  現代語の「満ちる」「満たす」は格体制の交替(文型の交替)を起こすが、かつての日本語ではどうだったのかを調査し、変化の時期や背景を明らかにした研究は見られない。本稿は、これらの問題を明らかにするための基礎調査として位置づけられる。, text, application/pdf}, pages = {37--55}, title = {動詞「満つ・満たす」の格体制 : 上代から中世まで}, volume = {58}, year = {2023}, yomi = {カワノ, ヤスコ} }