@article{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:02000182, author = {野中, 進 and 趙, 丹寧}, issue = {1}, journal = {埼玉大学紀要. 教養学部, Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts}, month = {Sep}, note = {近年、経験的アプローチに基づいた実証的な文学研究が世界的に注目されている。本論では、文学作品を読んで得られる感動について、1)読者の反応、および2)感動の喚起要因(作品側、読者側)を検討した。34 名の日本人大学生を対象にアンケート調査を行い、彼らが文学作品に深い感動をしたときにどのような反応を示しているか、作品のどのような要素(内容面、表現面)に感動し、どのような読書習慣を持つかについて調査した。  本調査で明らかになったのは、1)読者の反応について、胸の熱さ、喉の詰まりや涙といった実生活の感動と似た反応が最も多く挙げられている一方、心のざわつき、不眠、溜息といったネガティブな反応も多かった。このことは、実生活の感動に比べて文学の感動がネガティブな要素をより多く含む可能性を示唆する。2)感動の喚起要因については、作品側の要素として、「愛情」や「日常の脆弱さ」「不幸な境遇でも幸せになれること」などの内容が感動を喚起しやすいこと、「新鮮味」(異化)や「複数の価値観のぶつかり合い」(対話)などの表現手法が感動体験と強く結びついていることが示された。全体として、家族愛という「身近な主題」と謎や伏線を含む「ミステリー的面白さ」の結びつきが好まれる傾向がある。このような作品内容と表現手法の結びつきが読者の「自分自身に引きつけた読み」を誘い、感動を喚起しやすくなるとも推測できる。一方、読者側の要素としては、読書の頻度が感動の喚起しやすさと必ずしもつながらないことが示された。, text, application/pdf}, pages = {113--128}, title = {若者はどのように文学に感動するか : 日本人大学生の文学的感動の喚起要因と反応についての探索的研究(I)}, volume = {59}, year = {2023}, yomi = {ノナカ, ススム and チョウ, タンネイ} }