@book{oai:sucra.repo.nii.ac.jp:00009205, author = {川野, 靖子}, month = {}, note = {「囲う」という動詞は、総体変化を表すにもかかわらず格体制の交替(壁塗り代換および餅くるみ交替)を起こさない。この点で、一見、交替動詞の条件を記述した川野(2009)の反例のようにもみえる。しかし「囲う」の意味的特徴を丁寧に分析すると、反例ではなく、交替を起こさない理由が川野(2009)の枠組みによって説明できることが分かる。 具体的に述べると、「(~ヲ~デ)囲う」には「「ヲ格句の事物(内側)―デ格句の事物(外側)」という位置関係を指定する」という意味的特徴と、「「デ格句の事物→ヲ格句の事物」という動きの方向を指向する」という意味的特徴があり、これらの意味的特徴が、それぞれ壁塗り代換と餅くるみ交替の成立を妨げると考えられる。よって、壁塗り代換や餅くるみ交替を「位置変化の下位類である依存的転位と、状態変化の下位類である総体変化の間の意味タイプのシフトにとって起こる現象」と捉えた川野(2009)の枠組みの中で、「囲う」のふるまいも説明できることになる。, text, application/pdf}, publisher = {埼玉大学教養学部・人文社会科学研究科}, title = {格体制の交替の観点からみた「囲う」の意味的特徴 : 壁塗り代換や餅くるみ交替を起こさない理由}, year = {2017}, yomi = {カワノ, ヤスコ} }